貯金が趣味という人が増えている?

銀行や郵貯などの定期預金を利用している人はたくさんいると思いますが、金利は微々たるものだというのは言わずもがなだと思います。現在高齢者で年金生活に入る人たちは、かつて1970年代〜80年代に、働き盛りを迎え、給料も良かった世代は、普通に銀行などに預けておけば、金利が5-10%もある状態が長く続いていたのですから、誰でもそれなりにお金持ちになれました。なにせ金利が今とは比べ物になりません。そのうえ、年金などの支払いが今よりも少なかったことを考えると、その世代と同じような生活スタイルでは、今の現役世代はうまく行かないことは目に見えているように思います。
 
しかしながら、実際には日本は、働き方やお金に対する意識についても、70-80年代とあまり変わらない価値観があるように思います。例えば、最近聞いた話でちょっと個人的に気になったことが、最近の若い世代は、「貯金が趣味」と答える人が増えているそうです。昔からいたとは思いますが、あえてメディアでそういう風な事を取り上げるということは、世の中の雰囲気的に、最近の若い人は保守的だ。と言わんばかりの話にも聞こえなくもないですが。それは置いておいて、「貯金が趣味」というのが、妙に引っかかりました。
 
貯金をしておくといいとか、倹約や節約することについては、異論がある訳ではないです。全員ではないでしょうが、目的のない貯金って一体何だろう?と個人的には思います。生きていくためには、お金が必要ですし、やりたいことだったり、遊びたいことに使うお金も必要です。老後が不安だというのも分かりますが、老後が不安だったら、実は貯金だけじゃ今の現役世代は、厳しいだろう。とも思います。何となくですが、親世代が貯金するといいよって言ってるだけのような、気がしてならないのです。そして親世代は、上で述べたように、貯金をしていれば、ある程度裕福になった世代です。というか、何もしないで毎年金利が5%以上つけば、現在投資をしているような人たちからすれば、まるで夢のような話のように感じます。
 
良いか、悪いかは個人の価値観に任せたいところですが。「自分が若い頃は・・・」「今の若い人たちは・・・」という人たちとは、価値観が共有できないということは結構ありそうです。環境や年代で、どういう生活をするか?というのはだいぶ違うだろうと思います。貯金は悪くはないですが、貯金をしておけば、親世代と同じように、老後に十分な蓄えがあると考えることはできないと思います。だからといって、「投資をしろ」ってことを言いたい訳ではないですが、現実を明らかにして見るという視点が、色々なところで必要なんだなと最近良く思います。価値観や考え方は、習慣化されすぎていて、それを崩すのは、大人になると、できそうでできないことなのかもしれません。大人になっても視点を変えることを習慣化していれば、それほど難しくもないかもしれませんが。
 
お金の使い方を日本人は知らない、勉強してないなどと言われますが、お金に関する価値観・習慣だと思います。使い方や、基本を勉強するだけじゃなく、センスを身につける必要があると思います。使い方は人それぞれで良いとおもいますし、こういう使い方をしろという完全な方法もおそらくないでしょう。お金の事を考えたら、まずは節約して貯金しようの先がないのは、ちょっと違うんじゃないかなと思ったりします。