放射能汚染の現実を超えて

放射能汚染の現実を超えて

放射能汚染の現実を超えて

本書は1992年に出版されたものを復刊したそうです。

福島以降、たびたび報道されている放射線マップなどを見ると、セシウムヨウ素プルトニウムなどの放射線物質は、それぞれ半減期も違うし、量についても直ちに健康に影響がないレベルという状態なのかと思いますが、一番の厄介なのはガンのリスクが少なからずあるという事実だと思います。
加えてセシウムだけではなく、その他にもたくさんの放射線物質が今回も放出されているはずなので、いずれにしろこれから統計をとって、放射性物質の量とガンなどの発生率を調べていかないといけないことなのだと思います。その時に、悲劇的な事態になっている可能性が少なからずあるというのが、今回の原発事故、放射線被害の見えない恐ろしさなのかもしれません。

いたずらに恐怖を煽ってもしょうがないのですが、子供を持つ親の立場としては、子供たちへの放射線の影響は高そうなので、なるべく食べる物は気をつけてあげたいと思います。
ちなみに、福島から避難してきている友人などと話をした時に、子供への影響という意味では、直ちに影響がない、即死ではないことは分かっているが、福島に住み続けることについては、一様に皆抵抗を感じています。戻りたいと言っている人は、自分の身近なところではほぼいません。もちろん、3.11以前には戻りたいと思うでしょうが、

現実には原発は50基以上あるなかで、すぐに全廃で代替エネルギーを使って、電気を安定供給するなどというのは非現実的な気もします。市井のものとしては、結局放射性物質のリスクから、遠ざかるようにするということを、個人レベルでどこまでできるのかということなのですが、結局は、ガンや生活習慣病などのリスクと同じように、少なからず生活の中で意識して気をつけるぐらいしかできないのだと思っています。