欲は減らない

先日とある場所で、やりたいことがたくさんあって、どれも中途半端になってしまい悩むみたいな話をしました。その話をした人はおそらく二十代前半の人でしたが、思い返せば、自分も同じように悩んでいたことを思い出しました。
思えば10年ほど前は、そういう移ろ気な自分が嫌でしたし、何事も続けられない飽きっぽい自分が好きではありませんでした。我慢して何かを為すというのが自分は、できないのだろうとも思っていました。

年齢を重ねていけば、いろいろなことにうつろ気な欲望も漠然と減っていくだろうと思っていましたが、実際は、年を重ねれば減るどころか、ますます増えていっていると思います。若い頃に信じていた価値観などもコロコロ変わるようになりました。身近なところでいくと食事などで、昨日まで美味しいなんて思っていた料理だって、新しい美味しさや高級なものを食べれば、すぐに好みも変わります。むしろ、若い時の方が保守的で、変わることを拒絶していたのでは?と思うぐらいです。実家などで馴れた食事を美味しく感じていたのもそのころです。

移ろ気にどんどん自分の好きな事をしていくタイプと、同じことを実直に突き詰めていくのでは、どちらが幸せになるために効率的なのでしょうか?
いまのところ自分の結論おしては、どちらも幸せになれると思います。社会には絶対というのはないので、楽しても苦労しても、得るものは案外変わらないような気がします。それでもあがいて何かを手に入れたいと思う欲望というのは消えないものだと思います。