ITアーキテクトのやってはいけない 設計、メソドロジ、実装・テスト、運用、セキュリティのアンチパターン

少々前に発売されている本ですが、システム開発におけるアンチパターンについて、ITアーキテクト、一部の開発に関わる決定する人達に任せないためにも、どんな立場にいる人でも知っておいて損はないこと。
 
ある解決策が、別の視点で考えると全く解決されていない場合というものが実は、よくあります。システム開発におけるステークホルダそれぞれの思惑が違う場合に、立場、視点、興味によって、出来上がるシステムに求めるものは全く違ってきます。
関係者の思惑が複雑、多様であるからこそ、色々な仕様が混じり合うと訳が分からないモノができあがりがちです。そこら辺を上手くまとめていくのが、ITアーキテクトの役割であると思いますが、とはいえ一部の仕様決定者ですべてを網羅するのは大変そうです。
 
本書で挙げられているパターンは、現場でよく直面する問題ばかりです。プロと呼ばれるためには、避けて通れない課題ばかりでしょうし、失敗して経験したことを次にどう活かすかが大事なことです。
組織でシステムを作らないと行けないような、固いシステム開発では、先達たちの経験則から来るアンチパターンだったりするのでしょうし、法人相手のSiとなれば、固いシステム開発手法が求められます。失敗やミス(ここで言うのは、仕様通りのシステムという意味で)を避けるためにも、色々参考になることがありそうです。
 
この中で、挙げられている問題に直面したことがないという人は、よっぽど幸せな人か、何も仕事をしていない人のどっちかじゃないのかな?と思います。