銃・病原菌・鉄

「この十年間の最も優れた書籍」として、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」という本書。まさに色々なところで必読書と呼ばれるにふさわしく、面白かったので、1度読んではまた時間経ったらパラパラ読みを繰り返しています。

歴史好きの大半は、人物が好き、歴史上の偉人がすごいという文献に従って書かれたもの、文献から解釈されたものが好きという人が多いと思います。しかし、本書は、そんな文献がないころ、有史以前の人類について解き明かそうとしています。

文明の違いが生まれた理由について、「食料生産力の違いが文明の発達の差をもたらした」ということを、科学的な説得力で、実証する。正直、これだけ説得力がある薀蓄でも途中から冗長化してきて、飽きる事は必須かもしれないですが、それでも是非読んでみる事をオススメします。

面白いと思ったのは、あたりまえの話に、あらためて疑問をもち、「なぜそうなったか?」を、これでもかというぐらいに、考えて検証しているところ。テーマ・対象が同じでも人の解釈・検証方法によって、面白さが全然違ってくるものだな、と思いながら読みました。