一流のプロになるためにと歩んできたつもり【ネタ】

エースの品格 一流と二流の違いとは (Clickシリーズ)

エースの品格 一流と二流の違いとは (Clickシリーズ)

読んでいて、IT業界に入った時のことを、妄想した。

「なぜ、こんなに新卒を採用するんですか?」
僕が最初に開口一番社会人になって、聞いた最初の質問だった。
「すぐに新人が辞めるからいいんだよ、3年で半分、5年で四分の1、10年経ったら誰も残ってないかもしれない。」
そうか、私はそういう世界に飛び込んでしまったのか、と思った。

時は遡ること、10年以上も前、あの頃はITバブルなどと呼ばれ、メインストリームから外れた学生生活を送っていた僕は、周りの友人たちが、銀行や公務員、もしくは上場企業を目指して頑張っていたころ、ITベンチャーなんていわれて、成長産業といわれている業界へ行こうと就職活動を行った。やはり予想通り他の業界と比べて、入りやすく、比較的緩いノリで就職活動を終えることができた。

しかし、そこは学生時代の甘い考えで、大抵どこもベンチャー企業なんていうのは、体制も経営もきちんとされていないような、不安定な組織が大半である。もちろん、自分から組織を作ることができるような経験と能力が高い人間が入って、一から作ることができる人であれば、仕事は面白いのであるだろうが、社会に出たてで、甘えた考えしかもってない新卒社員が、どうこうできるような会社ではないことがほとんどであるし、リーダーやマネジメント能力が高い人間なんていうのは、100人いたら、1人か2人いればいい方で、ベンチャー企業にまで、そういう人材が行き渡らないというのが現状である。

入ってすぐに、先輩社員が言っていた事は現実になる。同期は半分になり、5年目には自分一人になっていた。そして10年以上経った今も、引き続き色々なところを、点々としながら、引き続き今の仕事を続けている。

思い返せば、続けられている理由は、環境のせいにしなかったことではないかと思う。環境のせいにせず、自分が理想とする事について真摯に向きあえば、それなりになると信じている。

思いかえせば、いつも世間はネガティブなことばかり言う人で溢れている。
「この会社で頑張ってどうなる?」
「頑張って給料が上がるのか?」
「もっと面白い仕事したい?」
「もっと評価されたい」
「頑張っても無駄」

今は思う、ダメな環境、ダメな会社にいるという自覚があるのであれば、余計に頑張らないとダメなのでは?と、ダメな環境にいることをダメなままで放置して、指を加えて見ている人をどこの組織が欲しがるんだろうか。もちろん、何かしてみたがダメだったというのは、まだいい。

もっといえば、人は肩書きだけでは判断できないというが、見てしまう。同じような能力であれば、有名企業に勤めているや有名大学を出ている人間を採るだろう。それは学歴主義だとか揶揄されていても、仕方がないと思う。世間とはそういうものである。売れる専門書やビジネス書だって、名も無き経営者よりも、有名企業の社長や、有名大学の教授が書いた本の方がありがたく受け止められるものだ。

しかし、真の一流になる人ためには、学歴や門地も越えて行く人たちだ。その域に達するにはやはり、他人との違いを考え、自分を活かせるポイントを伸ばすための努力をし続ける事ができる人たちのことなのである。