超マクロ展望 世界経済の真実

超マクロ展望 世界経済の真実 (集英社新書)

超マクロ展望 世界経済の真実 (集英社新書)

資本主義の歴史的な構造変化についての洞察は面白い。世界経済危機を単なる景気循環の問題としてとらえるだけでは、この先は読めない。資本主義そのものの大転換、400年に1度の歴史の峠に立っていることを認識してこそ経済の大潮流が見えてくる。

資本主義の歴史から考えていても、実物経済から金融経済に移行しバブルが起きるというパターンを繰り返すという循環だけではないと繰り返し、色々な事例を挙げながら対談は進みます。そして低成長社会では、自由主義ではなく規制によって豊かになる方向になる。
さらに、日本が他国よりも先につぎの時代に足を踏み入れているという先行性のメリットを活かし、新しい時代にむけた制度設計ができるかどうかが、日本の将来を決めることになるとのこと。

経済学の基本って義務教育化してもいいと思う最近。国家の経済政策って重要だから、投票する国民も自分で考えるぐらいまでの知識があった方がいいなと思います。