日本の賃金―年功序列賃金と成果主義賃金のゆくえ

日本の賃金―年功序列賃金と成果主義賃金のゆくえ (ちくま新書)

日本の賃金―年功序列賃金と成果主義賃金のゆくえ (ちくま新書)

戦後の日本の会社の賃金体系から、現在にいたるまでの賃金体系の変遷について解説、問題点などを挙げながら、今後の日本社会に最適な賃金体系を探っています。

会社の賃金制度は、社員のモチベーションの維持などを考えると、公平で公正で客観的でなければいけないのですが、業界や職種によって違ってきます。

このあたりは実は、会社が社員に、人参をいかにぶら下げるか?ってことだと思うのですが、これからは会社で頑張って働いて、成果をだしたとしてもリターンが必ずしも返って来ないことが当たり前の時代です。特に高付加価値化を生業としているような仕事については特に当てはまると思います。

生産性やアウトプットを上げるということは大事なことかもしれませんが、いい生産性、いいアウトプットが利益や売上を生む可能性は上げてくれるかもしれませんが、必ずしも、ハードな仕事が報われるということでもなさそうです。

とはいえ、やりたい仕事だけして後は、運を天に任せるという訳にもなかなか、いかないのが世の中ですが、良い仕事、良いアウトプット、より高い品質、高付加価値をまじめに追求すればどうにかなる時代は終わりを告げるのだと思います。
より運任せ、市場に任せる方がより公平で、よりよい仕事というのは、自己満足の極みとしてとらえるぐらいのほうが、より健全なように最近思います。

人事を尽くして天命を待つ