日本人が知らないウィキリークス
- 作者: 小林恭子,白井聡,塚越健司,津田大介,八田真行,浜野喬士,孫崎享
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2011/02/05
- メディア: 新書
- 購入: 9人 クリック: 377回
- この商品を含むブログ (41件) を見る
本書でも書かれていますが、ジャーナリズムのあり方もウィキリークス前と後では違うものになる様な気がします。個人的に印象深かったのが、まだ記憶に新しい昨年の尖閣諸島問題のyoutubeで流出映像が流れた時に、既存メディアが後追いで報道したことでした。ネットで流れる情報の信憑性という意味では、まだまだ懐疑的な部分もあるかと思います。しかしながら、ネットで先に流れた情報にたいして既存メディアが検証・調査を後追いでやり出したことは個人的に、非常に興味深いものがありました。
第2章ウィキリークス時代のジャーナリズムで
ウィキリークス自身の定義によれば、情報の信憑性を判断するのは「読者」、つまり情報の受け手だ。一次情報が私達一人一人の判断の目にさらされることで、情報の流通がより透明化、民主化されるともいえるだろう。
これからも、大手メディアは、調査報道という意味では、プロとしてのナレッジがあると思うので残り続けるでしょう。しかし、確実に編集されていない情報を欲しがる人達は、増えていってます。本来既存メディアが持っていた権力の監視機能という意味では、ネットによる権力監視の分散化には勝てないのではないかと思います。想像以上にインターネットはもっと世の中を変えるのかもしれません。