日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて

日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて

日本の失われた20年 デフレを超える経済政策に向けて

 本書は、1990年代初頭のバブル崩壊から、日本の経済政策の「混乱」と「停滞」の軌跡を、詳細なデータと検証から、デフレ脱却に向けて、「健全」な市場のあるべき姿を実現する経済政策を提示する野心作。
 とにかく分厚いけど、日本の経済の諸問題についてこれほど網羅されていて、書店で買える経済本も珍しいのではないか。専門家でもなく、経済学者の論文を読みこなせないような俺のようなものでも、なんとか読める内容だ。政府が打ち出す経済政策が、この成熟した日本でどれほどの影響を与えるかは、良くわからないが、何かしら策を講じて欲しいと思っている人たちはたくさんいるだろう。しかし、何をすれば正解か、何をすれば問題が解決するか?を分かっている人たちはどれぐらいいるんだろうか?
 本書では、過去の金融政策、経済政策についての実証を行っている。経済政策は、政策のお試しができない分、実証研究が大事だと思う。実証の精度の高さが、新しい経済政策を行う時にも非常に参考になるんだろう。
 で、俺のような一庶民が国の経済政策を見る時に、何に注目しないと行けないのか?と最近考えるのは、国がとか地域がとか大きいことは考えられないので、自分の職業、実際の生活レベルに落として考える視点を持たないとなと思っている。個人で投資もしているから、日本経済がどういう方向に行くか?とかその辺だろうか。
 今後日本は、基本的に大きい政府か小さい政府かのどちらかを目指すしかないと思っていて、現在はその過渡期だと思っている。個人投資の参考にするのはその辺の政策の傾向を見るぐらい。大きい政府の時は、日本株の比率をこれぐらいとか、、、ここ数年は、そんな感じ。今後は、またその辺の比率やらは、変えて行こうとは思いますが。もちろんその比率なんてのもほぼ感覚値に近いものですが、当たるか当たらないかは全く分からない。単に自分の娯楽として予想してるだけ。そもそも予想とか、分析とかって面白い。大人のギャンブルの醍醐味はここにある気がする。政府は政策を立てる場合に、ギャンブルできないから大変だろうけど、下手なことするとすぐに日本は、マスコミあたりに叩かれちゃうしね。
 
 
 ポジショントークになるけど、雇用の流動化と、働き方の多様性を社会がもっと受け入れるようになってほしいなあ。でもこういうのって政府の政策でどうにかなるもんなのか?っていつも思う。政策というかサラリーマンをクビにしやすいように、規制緩和した方が早い気がする。正社員と非正社員で将来的には、闘争が本気で起きるんじゃないのかな?って思ったりもする。サラリーマンも既得権益化するんじゃないのかな?雇用が守られてるっていう安心感も欲しい。っていう気持ちは分からないでもないけど。。