打たれ強くなるための読書術

打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書)

打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書)

 本書は、世に読書に関する本は多く出版されているが、大部分は読書の効用を説き、読書を勧める本である。そのような中で、特に「ホネのある本」を読むことで、「知的に打たれ強くなる」にはどうすれば良いかという点に焦点を置いている。「知的に打たれ強い」というのは、「正解のない世界に耐える」ということであり、ビター・チョコレートのように苦み走った大人の態度なのだ。

 読み方については、本を読む本でいいのじゃないかと思ったら、本書でも読み方・読書の技術論については、参考にしていた。本を読む本を読んでいるのであれば、以下の章あたりから読めばいいかもしれない。

  • 第4章 本を探す
  • 第5章 本を買う・借りる
  • 第6章 本への感度を上げる
  • 第9章 本の内容を活用する

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)

 本をどう読もうが、読み手の自由だ。しかし、読書に目的があるのであれば、本をとりあえず読むとかいうやり方ではなく、もっと技術論について学んでもいいと思う。本との対話方法については、十人十色で読み方は変わってくるはず。読むジャンルの本によっても、読み方は変わってくる。そう考えると、本だけでなく、日々の情報についての向き合い方についても、同様ではないだろうか。受動的に情報をもらっているだけでは、面白くない。